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Apple Vision Proで観られる3D動画が拡大へ
Vimeo(ビメオ)が、Apple Vision Pro向けに3D動画のサポートを大幅に強化すると発表しました。これにより、Apple Vision Proユーザーは、これまで以上に多彩な3Dコンテンツを楽しめるようになりそうです。
特に最新のApple Vision Pro M5モデルでも、Vimeo上でより多くの没入型映像を視聴できるようになります。
「Apple Immersive Video」に正式対応
今回のアップデートで最も注目されているのが、Apple Immersive Video形式への対応です。
このフォーマットは立体視(ステレオスコピック)8K動画と**空間オーディオ(Spatial Audio)**をサポートしており、Apple Vision ProのスピーカーやAirPods Proで臨場感のある再生が可能になります。

これまでこの形式の動画はApple TVアプリ限定での視聴に限られていたため、Vimeoが対応する意義は大きいと言えるでしょう。
VR180とAPMPにも対応、制作環境との連携も
Vimeoはさらに、VR180形式にも対応します。VR180は180度の視野で撮影された3D動画を再生できる一般的なフォーマットで、より広い没入感を得られるのが特徴です。
加えて、AppleがWWDC 2025で発表した新フォーマットApple Projected Media Profile(APMP)のサポートも明らかにしました。
この形式は180度・360度の動画に加えてWide FOV(広視野角)映像にも対応。エンコードやカメラ情報を細かく指定できるのが特徴です。
Vimeoによると、APMP対応により「Blackmagicカメラで撮影し、Final Cut Proで編集し、Vimeoで直接配信できる」ワークフローが可能になるとのこと。クリエイターにとって制作から配信までの流れが大きく効率化される見込みです。
YouTubeが対応遅れ、Vimeoが3D映像の主戦場に?
Apple Vision Proの発売以降、3D動画のコンテンツ不足が課題とされてきました。これまではApple自身がコンテンツを補う形で、MotoGPやBBC Promsなどの7本の新作Immersive映像をApple TVで無料配信しています。
一方で、YouTubeはAppleの3D空間映像フォーマットにほとんど対応していないのが現状。
この中でVimeoがApple専用フォーマットを次々と取り入れる姿勢は、3Dコンテンツ市場での明確な差別化につながりそうです。
Apple Vision Proユーザーにとって、Vimeoは「3D映像を観る場所」だけでなく、「クリエイターが作品を発信する拠点」としての存在感を強めつつあります。
