
Appleが以前から噂されていた家庭向けデバイス「Home Hub」シリーズを、ついに2026年3月に発表する見込みです。価格は約350ドル(約5万5,000円)と報じられており、ベトナムで製造されるとのこと。Bloombergの報道によると、Appleは生産拠点を中国から徐々に移す戦略を進めており、その一環として今回のHome Hubもベトナム生産になるようです。
目次
約7インチの家庭用タブレット。2タイプ構成で登場予定
Home Hubは、Appleが2021年から開発を続けてきた家庭向けタブレット型デバイス。Bloombergによると、7インチ前後のディスプレイを搭載し、2つの構成が用意されるといいます。
ひとつはスピーカーベースに設置された「J490」モデル、もうひとつは壁掛け用の「J491」モデル。いずれも本体価格は350ドル程度とされ、同社の大型スマートスピーカー「HomePod(第2世代)」よりやや高価な設定です。
さらに、AppleはBYD社と提携して最終組立を行う予定で、一部のiPadモデルもベトナムでの生産を開始する可能性があると伝えられています。
家中どこでも「家族共有の中枢」になる設計
Home HubはiPadのように個人向けではなく、**家族全員が共有して使う“家庭の中枢端末”**として設計されています。
例えば、リビングではスピーカードックに設置して音楽を流し、キッチンではアームマウントに装着してレシピを見ながら料理をする——そんなシーンを想定。ユーザーの顔認識によって表示内容が切り替わる仕組みも導入される見込みです。
つまり、家族ごとに好きな音楽やポッドキャストを再生したり、通知やウィジェットを常時表示する「家庭用コントロールセンター」としての役割を担うようです。
iPadとの差別化とApple Intelligenceへの布石
Home Hubは見た目こそiPadに近いものの、役割はまったく異なります。常時オンで稼働し、Apple MusicやHomeアプリなどを家庭内で操作する**“常設型タブレット”**です。
Appleはこのデバイスを、新しいLLM(大規模言語モデル)対応Siriとともに発表するとみられています。将来的には、「Apple Intelligence」機能を活用し、ユーザーに合わせて柔軟に反応するロボティックバージョン(9インチモデル、約1,000ドル)も2027年末までに登場予定とのこと。
現時点で日本での発売予定は発表されていませんが、Appleがスマートホーム領域を本格的に拡大する流れは間違いなさそうです。
引用:AppleInsider