Oura RingとGalaxy Ring。この2つの名前は、指輪型ウェアラブルの代表格としてよく比較されますが、どうやら“比較”どころでは済まない展開になってきました。OuraがSamsungをはじめ複数メーカーに対して、特許侵害を理由に訴訟手続きを開始したと発表しました。
ここまでくると、スマートリング市場が本格的に動き出している証拠でもあります。
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Samsungを含む4社を特許侵害で提訴すると発表
Ouraが動いたのは、米国国際貿易委員会(US ITC)への事前申し立てです。
対象は以下の4社。
・Samsung(Galaxy Ring)
・Reebok(Reebok Smart Ring)
・Zepp Health(Amazfit Ring)
・Nexxbase(Luna Ring)
Ouraが主張しているのは複数の特許侵害で、内容は「フォームファクター」「内部・外部コンポーネント」「製造方法」など、かなり広範囲に及ぶもの。
特にSamsungは2024年にGalaxy Ringを投入して以来、Oura Ringの大型競合として注目されており、今回の動きは市場への影響も大きそうです。
Samsungは昨年すでに“訴訟の可能性”を警戒していた?
実はSamsung側もまったくのノーマークではなかったようです。
2024年5月にはSamsungが逆にOuraを相手取り、特許侵害の不存在を確認するための予防的訴訟を起こしていました。ただ、これはサンフランシスコの裁判所により却下されています。
つまりSamsungは、Ouraとの衝突をある程度想定していた可能性があるということですね。
一方でOuraはこれまでCircularやOMATE、RingConnなど、競合メーカーとライセンス契約という形で落としどころを見つけてきた経緯もあり、「適切であれば同様の交渉に応じる」とコメントしています。
スマートリング市場で何が起きているのか
今回の一連の動きで浮かび上がるのは、スマートリング市場が大きく拡大し、各社が本格参入し始めたことで競争が激化しているという点です。
なかでもGalaxy RingはSamsungの強力なブランド力を背景に急速に存在感を強めており、「Ouraが守りに入る」構図が鮮明になってきました。
もしITCがOuraの主張を認めれば、Samsungを含む複数メーカーは米国での販売継続に向けて、ライセンス契約などの再調整を迫られる可能性があります。
スマートリングという新ジャンルが成熟していく中で、各社がどのように権利と市場を守りに動くのか──ここが今後の最大の注目ポイントになりそうです。
