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iFixitが分解、内部に潜む小さなアップデート
Appleの新型**MacBook Pro(M5チップ搭載/14インチ)**が発売され、早くもiFixitによる分解レポートが公開されました。
外観は2024年モデルとほぼ同じですが、内部では意外と多くの細かな改良が施されているようです。
記事によると、バッテリーの取り外しや内部ケーブル配置の整理など、修理性をわずかに改善。見た目の変化こそありませんが、Appleが少しずつ“触れるMacBook”に近づけようとしている様子がうかがえます。

修理マニュアルが発売日に公開、Appleの姿勢に変化
まず注目されたのは、Apple公式の修理マニュアルが発売日当日に公開された点です。
これまでは数日~数週間遅れて公開されることが多かったため、ユーザーや修理業者にとっては大きな一歩。
マニュアルには「作業前にBattery Management Systemケーブルを外して電源を遮断する」という安全手順が明記されています。iFixitによると、この注意書きが公式に記載されたのは今回が初めてとのこと。
Appleがユーザー自身の修理を前提に設計を進めていることを示唆しているかもしれません。
バッテリー構造を微修正、より簡単に取り外し可能に
内部を見ていくと、搭載バッテリーは6セル・72.6Whのリチウムイオン電池で、容量は前モデルとほぼ同等。
ただし構造が少し変更され、トラックパッドを外さなくても中央部の粘着タブにアクセスできるようになりました。
これにより、バッテリーの取り外し作業がやや容易に。従来は溶剤やこじ開けツールが必要でしたが、今回はタブを引っ張るだけで分離可能です。

細かな変更ながら、実際の修理現場では大きな差を生む改良といえます。
ポートやファンはモジュール化、ただしアクセスは依然難解
iFixitによると、ポートや冷却ファンは独立して交換可能なモジュール設計になっています。
しかし実際にはロジックボードの下に配置されており、取り外すには多数のネジ・ケーブル・ヒートシールドを外す必要があるとのこと。
特にファンは、埃の清掃や交換のたびにロジックボードを丸ごと持ち上げる必要があり、「ねじ外しマラソン」と表現されるほどの手間だそうです。
修理性は10点中4点、それでも“前進”
最終的にiFixitがつけた修理スコアは10点中4点。
依然として部品のアクセス性は悪いものの、バッテリー構造やマニュアル公開の改善は評価に値するとしています。
Appleは、完全なモジュール化にはまだ遠いものの、少しずつユーザー修理を意識した設計へと移行しているようです。
外見上の変化はなくとも、M5 MacBook Proは内部で静かに“進化”を続けているといえるでしょう。
引用:AppleInsider
