
サムスンがスマートフォン向けの新しい「連続光学ズーム」カメラセンサーを量産開始したと報じられています。ただし、この最新技術は当面Galaxyシリーズには搭載されず、中国メーカーの端末から採用が始まる見込みです。
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連続光学ズームとは?固定倍率との違い
現在の多くのスマートフォンは、3倍や5倍といった特定倍率での光学ズームに対応しています。しかし中間の倍率ではデジタルズームを併用するため、画質の低下が避けられません。
一方、今回サムスンが量産を開始した「連続光学ズーム」は、内部レンズ群を可動させることで、広い倍率域を光学的にカバーできます。これにより、一眼レフやミラーレスカメラに近い形で、ズーム全域で解像感を維持した撮影が可能になるとされています。
採用は中国メーカーから、Galaxyは未定
リーク情報を伝えたのは、中国の情報筋「Digital Chat Station」です。報告によれば、この連続光学ズーム技術は次世代の中国メーカー製フラッグシップ、特に「Ultra」クラスの端末に搭載される予定とのことです。
一方で、Galaxy S25 Ultraや次期Galaxy S26シリーズには搭載されない見込みで、Galaxyファンにとっては肩透かしとなりそうです。
サムスンが自社端末に搭載しない理由
サムスンはこれまでにも最新技術を自社製品より先に他社へ提供してきました。たとえば有機ELディスプレイ技術は、AppleやGoogle端末で採用された後にGalaxyシリーズへ展開された例があります。
背景には、サムスンが複合企業体として部品供給で大きな収益を得られる点、そして他社製品を「実験場」として利用し、技術の成熟度を確認する狙いがあると考えられています。
今後のGalaxy搭載に期待集まる
サムスンが量産を開始した「連続光学ズーム」カメラは、スマートフォン撮影を大きく進化させる技術です。しかし、最初に体験できるのは中国メーカーのフラッグシップモデルとなり、Galaxyユーザーが手にするのはもう少し先になる可能性があります。今後、スマートフォンカメラにおける「ズーム体験」の標準が変わるかどうか、その動向に注目が集まります。