レトロゲーム向け携帯機で知られるAYANEOが、ユーザーからの強い批判を受けて「Service Improvement Plan(サービス改善計画)」を明らかにしました。背景にあるのは、出荷遅延やサポート対応の遅さに対する不満の蓄積と、ボイコットを示唆する声の広がりです。2026年に向けた立て直し策として、同社は具体的な改善内容を公表しています。
目次
批判高まりCEOが改善計画を公表
ここ数週間、AYANEOはレトロゲーム系コミュニティで厳しい視線を浴びていました。Retro HandheldsやRetro Game Corpsといった著名レビュアーが、同社の運営姿勢やアフターサービスを公然と批判し、ファンの間ではボイコットを検討する声も出ていたと報じられています。
当初の対応が不評だったことを受け、最終的にCEO自らが声明を発表し、2026年に向けた包括的なサービス改善計画を提示しました。この計画では、クラウドファンディングの運用から出荷、カスタマーサポート、修理体制まで、これまで指摘されてきた課題全体に触れています。
問い合わせ対応と修理体制を刷新
改善計画の中核となるのが、カスタマーサポートとアフターサービスの見直しです。AYANEOはサポート窓口を段階制に刷新し、必要に応じて技術チームへ迅速にエスカレーションできる体制を導入するとしています。
同社によると、昨年はPocket DS、Pocket FIT、Pocket AIR Miniといった複数のキャンペーンが重なり、サポート体制が対応しきれなくなっていたとのことです。現在滞留している問い合わせについては、10営業日以内に解消する見込みと説明されています。また、サポート担当者への追加トレーニングや、ユーザー自身で解決策を探せる公開ナレッジベースの立ち上げも予定されています。
さらに、成長に追いついていなかったとされる修理・交換体制も強化されます。初期不良品の交換や修理スピードを改善するほか、海外倉庫を段階的に設置し、中国へ端末を送り返さずに交換用端末や部品を提供できる体制を整える計画です。海外倉庫は今年後半に開設される予定とされています。
グローバル同時出荷とPocket Play延期
販売と出荷の方針にも変更が加えられます。AYANEOは今後もクラウドファンディングを主要な販売手段として継続する一方で、出荷時期に関する情報開示を強化し、状況によっては公式サイトでの販売比重を高めるとしています。
また、これまで中国市場を優先して出荷されてきた体制を見直し、将来の製品で中国と海外の同時出荷を試験的に実施する計画も明らかにされました。Pocket AIR Miniでは、支援者より先に一部マーケットプレイスで製品が出回ったことが問題視されており、こうした不満への対応といえそうです。
この方針転換の影響で、スライド式スマートフォンとして注目されていたPocket Playのキャンペーンは延期されました。AYANEO初のスマートフォンであり、初のKickstarterキャンペーンとなる予定でしたが、改善策が十分に機能していると確認できるまで開始しないとしています。一方で、現在進行中のPocket VERTキャンペーンは継続されており、2月出荷予定とされています。ただし、コメント欄では今回の騒動を踏まえた注意喚起も多く見られる状況です。
計画はあくまで計画であり、実際の運用が伴うかどうかが信頼回復の鍵になります。AYANEOがこの改善策を着実に実行できるかどうかは、今後の対応と結果を見守る必要がありそうです。
