ヨーロッパでは“修理できるスマホ”として知られるFairphone(フェアフォン)が、ついに米国市場に参入しました。ただし、いきなりスマホではなく「修理可能なヘッドホン」からのスタートです。
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まずは「Fairbuds XL」からデビュー
オランダ発のFairphoneは、倫理的な製造と“修理できるデザイン”で注目を集めるブランド。これまで欧州を中心に展開していましたが、Reutersの報道によると、同社は正式にアメリカ市場へ参入したとのことです。
最初に発売されるのはスマートフォンではなく、分解・修理が可能なワイヤレスヘッドホン「Fairbuds XL」。この製品は、Amazonとのパートナーシップを通じて販売されます。
Fairbuds XLは、バッテリーやイヤーパッドなどをユーザー自身で交換できる設計になっており、環境負荷を減らしながら長く使えるのが特徴です。
次は「Fairphone 6」? 米国初のスマホ展開を準備中
FairphoneのCEOであるRaymond van Eck氏は、同社が米国でのスマートフォン発売を準備していることを明らかにしました。具体的な時期は明言されていませんが、次期モデル「Fairphone 6(仮称)」の投入が有力とみられています。
これまでFairphoneのスマホは、米国では提携パートナー「Murena」を通じて販売されていました。これらのモデルにはGoogleサービスを排除したAndroid派生OS「/e/OS」が搭載されており、プライバシー重視のユーザーに人気があります。
しかし今回の正式参入により、Googleサービスを含む通常版Fairphoneを米国で購入できる可能性が高まりました。
「修理する権利」法案の広がりが追い風に
Fairphoneが米国進出を決めた背景には、「Right to Repair(修理する権利)」法案の拡大があります。近年、いくつかの州でユーザー自身がデバイスを修理できる権利を認める法整備が進んでおり、Fairphoneの理念と相性が良い市場環境が整いつつあるのです。
同社のスマホやオーディオ製品はいずれも、分解しやすいモジュラー設計を採用しており、部品も簡単に入手できる仕組みになっています。製品を“長く使う”というアプローチで、電子ゴミ問題の解決にも貢献しています。
「修理できるガジェット」が米国でどう受け止められるか
米国のスマホ市場は、AppleやSamsungといった大手が強く、参入が難しいことで知られています。そんな中、Fairphoneは“エシカル”と“サステナブル”を武器に、あえて挑戦に踏み切りました。
これまでヨーロッパで築いてきた“修理できる”というブランド価値が、利便性重視のアメリカ市場でどこまで通用するか──。Fairbuds XLの反応が、Fairphone 6の成功を占う試金石となりそうです。
